アフリカ人をデータサイエンティストへ

アフリカ人をデータサイエンティストへ

今、アフリカではデータサイエンティストが必要とされています。発展が著しく、情報が急速に増えつつあるアフリカで、そのデータを活用しどのようにビジネスに活かしていくのかが課題となっています。

そもそもデータサイエンティストとは、アルゴリズムや統計などの情報を分析し、必要な情報を抽出する仕事です。AIやディープラーニングが注目される今、アメリカや日本でもデータサイエンティストに注目が集まっています。

アフリカでは現代の劇的なテクノロジーの進化において、特にデータ量の多い農業、ヘルスケア、金融、公共など分野においては、利益とインパクトを残せるデータサイエンティストを急募しています。しかし現状では、すでにプロで経験豊富なデータサイエンティストのみを求めているわけではありません。

グーグルや、マイクロソフト、IBMなどのアメリカ大手IT企業はアフリカにて、データサイエンティストのプロへと経験を積ませるインターンシッププログラムを提供しており、将来的な投資を行っています。

ここで疑問がでます。なぜこのようなプログラムを大手IT企業は行うのでしょうか。

今回は「Why Africa needs more data scientists」(Quartz)を参考に、なぜプロを雇うのではなく、プロの養成から始めているのかを考えてみました。

プロ人材の不足

データサイエンティストは、約50年前から存在はしていましたが、10年ほど前からビッグデータが注目をされるようになり、AI、ディープラーニングの登場により世界中でニーズが高まりました。そのため現状ではどの国においてもデータサイエンティストが不足している状況です。

アフリカにおいても同様に、ビッグデータを扱えるデータサイエンティストが不足しています。しかしもし、アフリカ以外からプロを招こうとする場合、年収1000万円を超える金額はマストとなり、多くの企業に取っては非常に高価な人材であるため、安易に雇い入れることが出来ないということがあります。

しかしアフリカでのデータサイエンティストの必要性を考えると、年々、日々その需要は増していきます。アフリカのこれからの人口増加や経済発展、テクノロジーの進化を考えたときに、アメリカの大手IT企業はインターンプログラムによりデータサイエンティストを育成することを開始することを選択したのだと考えられます。

若者にチャンスを与えるため

アフリカでは全体として、若者に仕事がなく貧困の割合が高い傾向にあります。この問題についてはSDGsでも改善目標として定められており、日々世界が直面している現実です。

同時にアフリカは出生率が高く、21世紀が終わる頃には地球人口の1/2はアフリカ出身になるとも言われています。そのため、大きいマーケットを見込めることもあり現在ではアメリカやヨーロッパ諸国、中国が、アフリカへの投資、支援を行い、発展が進んでいる状況があります。

その中で、重要視されることはマーケットの発展の際に各分野から集まってくるデータの分析です。そうデータサイエンティストです。これから必要になってくる大量のデータサイエンティストについて今から育成を試みることにより、近い将来として発展のスピードをより加速させ、利益を生むことが期待されます。

まとめ

いかがでしたでしょうか。データサイエンティストはデータを分析し、関連性や意味のあるデータを抽出し、社会の利益へ結びつけていくことが仕事となります。私達は日々生活をする中で企業にデータを提供し、企業はそのデータを元によりよいサービスを提供します。

アフリカはまだまだ発展途上の大陸であり、今後は現在の先進国とは違った形で伸びていくことが予想されていますが、アフリカで集まったデータがどのように分析され、どういった未来に導いていくのか今から楽しみです。