少数言語をインターネット上に

少数言語をインターネット上に

言語というものは、その国、地域に暮らす人々の文化であり、誇りです。言語の発達により人は意思疎通が容易になり、生活レベルも時代とともに向上しています。

現代ではインターネットを通じて、世界中の人が交流し、意見を交わすことができるようになりました。英語を筆頭に非常に多くの言語が使われ、世界は狭くなりました。

今回は、「Ghana’s most popular language will be available to more people online」(Quearz)の記事で、アフリカの少数言語がインターネット上において、ないに等しいとの内容を見つけました。

実際、約2000の言語が話されているアフリカで、75の言語は100万人以上が話していますが、Mizilla社提供のCommon Voice(言語に関するオープンソース)には、そのなかで7つほどしかないということです。

最近になり、Twi(ガーナを中心とした西アフリカの人々の言語)などいくつかの言語が追加されたようですが、まだまだ発展途上の中にあります。この記事では、なぜ今になってこういった少数言語に対しての課題が出てきたのか、を考えていきたいと思います。

アフリカでのインターネットの発達

インターネットはここ30年ほどでマイクロソフトやグーグルの大きな台頭があり、まずアメリカを中心に、先進国から発達が始まりました。

そのため、現状では英語がインターネットの主要言語となっており、全体の半分近くを占めています。なにかの情報を得る場合、英語での検索が最も効率的な時代です。

しかし今では、先進国だけでなく、世界各国様々な人がインターネットにアクセス可能な時代となりました。その中にはもちろんアフリカも含まれます。

アフリカはアメリカやヨーロッパ諸国、中国などからの投資、支援により、急速に発展を続けています。そのため割高で遅延の多いインターネット回線という課題は、数年以内には徐々に解決される見込みでありアフリカでのインターネット市場の拡大が予測されています。

この急速な発展の最中での今回のインターネット上の少数言語の課題については、必然であると言えます。自分たちが当然のように使っている言語がインターネット上にないということは不便で仕方ありません。つまり、インターネットを使用する人がアフリカに増えたからこそ、少数言語のニーズが出てきたと言えます。

人口増加に関連する需要の増加

今日本では、少子高齢化が問題になっており、平均年齢は48歳となり、経済の停滞も長く続いています。これはなにも日本だけの問題ではなく、先進国全体で起こっている共通の問題です。

一方でアフリカに目を向けると、10代〜20代の割合が最も高く、特にナイジェリアでは平均年齢は18歳と言われています。信憑性はなんともいえませんが、アフリカの人口増加は爆発的で21世紀後半には世界人口の半分はアフリカ出身になるという予測まであります。

現在のアフリカの約75の言語は100万人以上が話すにも関わらず、インターネットにほとんど存在しないという状況は好ましくなく、世界の変化へ対応をしていく必要があります。

インターネットは常に時代とともに進化が求められており、今回、少数言語にも対応することで、さらに便利になっていきます。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

アフリカの経済発展に後押しされ、インターネットも普及が進んでいます。その中で言語の課題がでたことは必然であり、必要な進化であるといえます。一人でも多くの人がより快適に検索し、情報が得られる時代はすぐそこかもしれません。