メタバースが日常になった世界を想像する

メタバースが日常になった世界を想像する

数十年前、インターネットができた時には、誰がここまで世界中の人が使うようになると想像しただろう。99.9%の人はできていなかったはずだ。この100年でテクノロジーは大きく発展し、おそらく過去一番のスピードで人々の生活を変えている。

そして、インターネットの発展は今、次のステージに向かおうとしている。そう、メタバースだ。メタバースはここ数年で急速に広まった概念でヘッドセットをつけ仮想空間の中でも生活を行うというものだ。今回は”People expect to spend at least 4 hours a day in the metaverse”(Quarz)を読んで、タイトルの通りであるが、数年以内に人は最低1日4時間をメタバースで過ごすようになるということで、興味を持った。

メタバースでは現在、人との交流やショッピングがメインとなっているが、その他、旅行や教育、健康管理などにも拡がっていくということで、数年後にメタバースが日常となった世界を考えてみた。

人との交流

現在のメタバースでも体験できるが、メタバースに入ると世界中の人とアクセスできる。私はVRChatに一時期ハマっていたが、アメリカ人の学生からフィリピンのアイドルオタクなど様々な人と話すことができた。メタバース上では国と国との距離などないからだ。

相手と話すときにはアバターを通して行うため、自分の顔を晒すこともないので、気恥ずかしさみたいなものも薄れ、よりオープンに話すことができる。こういった経験は実世界では難しく、未来の交流の姿と言える。

ショッピング

メタバース上でのショッピングもすでに始まっている。自分のアバターの服を買うといったことは勿論、リアルの店舗がメタバースに進出し、店舗を開いているなんてことも徐々に始まりつつある。

例として8月に行われたバーチャルマーケット2022に大丸松坂屋百貨店が出店し、夏のごちそうグルメの販売を行った。接客もバーチャルで行われ、その場で商品は購入可能であり、後日自宅に届く仕組みだ。

こういった仕組みは今後範囲を拡大し、「買い物行ってくるねー」といいながらヘッドセットを付ける姿は未来の日常の姿になるだろうといえる。

旅行

2019年までは世界各国へ普通に行けていた旅行であるが、コロナ以降になって世界は一変した。ワクチン証明やPCR検査など海外旅行に行くにも一苦労だ。

そんな中でもメタバース空間であれば地球上はもちろん、宇宙でもどこでも行くことができる。例えばVRChatでは、ワールドという機能があり、いろいろな世界に行くことができる。ビーチ、街、田舎、ホラーハウス、ゲーム、ナイトクラブ、中世など様々な場所を体験でき、各々の時間を楽しむことができる。

技術はいるが、自分の部屋さえデザイン可能で、メタバース上の自分の部屋は超高層のルーフトップなんてことも可能だ。そのため旅行は飛行機で行くもの、なんていう概念も壊れていくかもしれない。

教育

コロナ中には、学校の授業の多くはオンラインで行われた。今は元に戻ってしまったようだが、別々の場所で教育を受けるということを世界中多くの子供が経験した。

今後この教育においても、授業の一部はメタバース上になっていく可能性が高い。特に遠方の生徒なんかはそうなっていくだろう。日本ではあまりないかもしれないが、生徒の家と学校があまりに遠方の場合、仮想空間での授業が効果を発揮する。メタバース上に仮想教室を作り、そこで授業を行っていく。生徒は移動する必要がなく、教育も適切に受けることができる。

もちろんこういう風になるには多数の壁があるが、現代の教育スタイルが未来100年続くわけではないと考えられるため、新しいスタイルになるのが本当に楽しみだ。

健康管理

健康は人類共通のテーマだ。最近では携帯や腕時計型デバイスが健康管理をしてくれるなんて機能もある。そんな生きていく上でいちばん大事な健康についてもメタバースが効果を発揮する

例えば、簡単なフィットネスや視覚/聴覚のトレーニング、医療従事者の目線では手術のシミュレーションや遠隔診療など実用性は多岐に渡る。日本にいながらにして海外の有名医師の診察を受けることも可能になり、医療分野のさらなる発展が期待できる。

まとめ

いかがでしたでしょうか。メタバースが日常に与える影響の凄まじさが垣間見えてきたのではないかと思う。こういった未来がすぐ側まできていて、普段は見えなくても世界は順調に進化をしている。

リアルな日常とメタバースの融合という、SFみたいな世界観はすぐそばまで来ており、今まで人類が経験したことのない未来を楽しみに待ちたい。楽しみだ。